海岸・渚・海辺の環境保全に関わる西隆一郎研究室の紹介 -海を守る、人を護る、自然環境を次世代に残す研究-
Coastal Engineering and Science - Protect Seashore, Preserve the Nature, Assist Safe Utilization (Prof. Dr. Ryuichiro Nishi )

西研NEWS

研究室ではUAVで撮影した画像から写真測量により地形や地物を点群データ(LAS)やオルソフォトデータを作成しています.そこで災害時などデータの即時性を求めるため点群データをWebやオルソデータを3Dpdfで公開しています.

 

点群データをWebで確認できます(サンプル:吹上浜伊作川河口)
※サンプルデータについては簡易解析版につき縮尺や高さについては保障していません
http://coastalresearch.sakura.ne.jp/potree/examples/izaku.html

オルソフォトによる3DPDFはここからダウンロード
(閲覧には3Dpdfを閲覧するためのAdobeAcrobatが必要です)

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2016年熊本・大分地震 災害支援および被災調査(速報) その1.pdf

 

2016年4月20日に、災害支援物資を九州ル-テル学院大学に届けてきました。また、避難所を見てその運営状況を説明いただき、その後、熊本市内、益城町、阿蘇方面(通行止めまで)の被災状況を概略ですが把握してきました。

 九州ル-テル学院大学内の避難所および「支援物資仕分け・配達ル-ム」を担当の先生に案内いただき、ボランティア学生と話をし、支援物資が、ル-テル学院大学を核にして、避難してきている方々や地域内で支援を待っている被災者に、円滑に配られるシステムができている様子を確認できました。数十人規模の学生が、主に自分達で被災者の支援方法を決めたのは、さすが今の若者達と言う感じです。4トントラックで配達した支援物資は、自社が地震の影響を受けたにもかかわらず、短時間で日建工学株式会社の行本会長、鹿児島支店の高津原さんのご尽力で集めていただいたものです。とても感謝しております。また、一研究者として、西も当方の車に支援物資を積んで、トラックを先導し安全に届けてきました。

 熊本市内を車で移動しながら被災状況を見た後に、震度7を記録した益城地区に移動し、被災状況を歩いて確認しました。木造、そして、瓦屋根構造物の被害が顕著ですが、コンクリ-ト構造物の被害もありました。以下のスライドに被災状況を概略示します。雰囲気をお掴み下さい。そして、阿蘇方面に移動し、阿蘇大橋手前の通行止めの所で引き返しました。阿蘇方面も住宅被災が多数ありました。また、お墓や石材店の石造り物件は転倒している物や、加速度の関係で飛ばされたような感じの被災状況もありました。その後、南下し、宇土市、宇城市経由で八代インタ-に乗りました。宇城市でも道の駅駐車場が避難車両で車内生活をされている方々で占められていました。高齢者や小さな子供、そして、ペットも疲れている様子が垣間見えました。

 八代で、卒業生からら被災状況を聞きました。建物損傷は無くても、自宅内がひどい状況で片付けが大変そうですと聞きました。また、必要会支援物資の提供と被災調査を行う予定ですので、ボランティア活動を含めて、ご協力いただける方はよろしくお願いします。

鹿児島大学水産学部 教授 西  隆一郎
連絡先; ℡ 099-286-4101
Email; nishi24アットfish.kagoshima-u.ac.jp

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2016年熊本・大分地震 災害支援および被災調査(速報) その1.pdf

平成27年度鹿児島大学・大学院の卒業及び修了式が本日,県体育館及び水産学部にて挙行されました。本研究室(海洋環境グループ)からは院生4名と学部生5名に修了・卒業証書が手渡されました。
本研究室(海洋グループ)を巣立つ卒業生の多くは環境系コンサルに就職し,3名の院生と学部生が連合農学研究科(博士課程)と東京大学院(修士課程)に進学します。研究室で学んだことを生かし,社会に貢献できる技術者や研究者を目指してください。

卒業生の皆様,本日は本当におめでとうございます。


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 海岸環境工学研究室に所属する鶴成悦久君に対して,鹿児島大学大学院連合農学研究科より博士(学術)の学位が授与されることが決まりました。なお,博士(学術)の学位は平成28年3月14日(月)に同大学院にて授与されます。

Degree:Doctor of Philosophy
Neme:Yoshihisa TSURUNARI
University:Kagoshima University

<Title>
Environmental monitoring on the nearshore area ecosystem

<Abstract>
 Terrestrial nutrients are transported into a nearshore zone to maintain a local ecosystem. Thus, development and application of an engineering method that can estimate quantity of nutrients supply to nearshore zone is necessary for a proper coastal management. In addition, nearshore current and sediment character which also affect a local ecosystem might be controlled by topography; however accurate sounding system is expensive and rarely applied to biological and ecological research. Therefore, new inexpensive but reasonably accurate method has been developed. 
 This study focused on a tidal flat, which is one of the major coastal environments, to apply the engineering techniques to estimate the terrestrial nutrients supply by a river discharge and groundwater discharge, and to monitor a nearshore topography and sediment characteristics. Then, aquatic GIS are applied to make the research results open to the public. 
 In Chapter2,An inexpensive GPS fish finder which is built with side scan sonar function is applied to measure near-shore zone topography. To estimate a survey error by the GPS fish finder, a survey using a total station has been conducted to achieve qualified highly accurate topography data set. The survey data using a total station and GPS fish finder are compared. Then, it is found that an survey data accuracy using GPS fish finder is as much as 1.2 to 1.6 times of the error that is accepted by the legal survey criteria, therefore this survey techniques using GPS fish finder cannot apply to a legal survey, however this survey technique can apply to an environmental study that require reasonably accurate topography such as for an ecosystem study.
 In Chapter3,local benthic ecosystem would be affected by the change in sediment size and composition, as well as nearshore topography including a river mouth. Therefore, these key factors have been examined. Sub-aerial topography and sediment characteristic had been surveyed for four years since 2009 to 2012 in this research. In addition, time history of river discharge and significant wave characteristics which affect sediment transport and topography change are estimated.
 In Chapter4,Previous field study on nearshore nutrients supply by Kamo shows that groundwater discharge around a shoreline is one of the major nutrients transport mechanism into the tidal flat, as well as the discharge from Omoi river. Therefore, further research on nutrient supply and fresh water discharge from hinter land region into the Shigetomi tidal flat has been conducted. A Water Budget Method is applied to estimate the freshwater discharge rate and volume in the Omoi river basin. Precipitation of the river basin was estimated to be 17.556 ×10^7m^3/year from which the volume of river discharge was 8.697×10^7m^3/year (50%), the quantity of ground water was estimated as much as 6.771×10^7m^3/year (39%), and the quantity of evaporation was 2.088×10^7m^3/year (11%), respectively Concentration of PO4-P in the ground water was nearly the same as that in the river water.
 Finally, it is emphasized that the developed techniques to estimate the terrestrial nutrients supply is unique concept and technical tool which can apply to most of coastal environment.


学位
:博士(学術)
大学:鹿児島大学
氏名:鶴成悦久

<タイトル>
沿岸生態系を取巻く環境モニタリング手法

<要約>
 浅海域である干潟は高い生物生産性を有し,陸域から流入する有機物質を吸収・固定す る重要な役割を果たしている.さらに海洋生物および水産有用種の幼稚仔保全機能を有す る海域であり,水産資源の保護・増殖の他,多様性を持つ海洋生物の保護に寄与する.し たがって,定期的に環境モニタリングを行い,その結果に基づいて,適切な管理を行うこ とが望ましい.そこで干潟を含む浅海域の生態系を取巻く環境の変化を定量的に把握する ために,後述する流れで新たな環境モニタリング手法を開発し,干潟環境の調査と解析を 行い,加えて結果の可視化に関する研究を行った.

 干潟などを含めた極浅海域の地形図を作製する場合,一般的には横断測量や地形測量が 行われる.また,海域の場合,音響測深器による深浅測量によって海底地形を作製するが, これらの測量は主にインフラ整備に伴う設計資料や航路図など公共に資する役割があり, 求められる成果も高精度である.加えて,調査機器も非常に高価であり,生物・生態系の 研究で用いることは難しい.一方,水質調査や底質調査,あるいは生物調査,そして NPO が行う環境保全調査等では,必ずしも高精度の深浅測量が必要とは限らず,中程度の測深 精度を有すれば許容できるので,比較的安価で簡便に極浅海域の地形測量(測深)が可能 な調査方法の開発が必要である.そこで第 2 章では,GPS 魚群探知機を用いて地形図作成 を行う際の精度検証を地形測量による高精度な測量データと比較し,極浅海域における安 価で簡便に行える調査手法の可能性を検証した.

 国立公園内の貴重な干潟での底生動物群集の変移を考察するうえで,干潟の物理的環境 を把握することは極めて重要であるが,その物理的環境要因として重要な干潟の地形や底 質環境に関する知見が少ない.そこで,第 3 章では,重富干潟を対象に,微地形と底質に 関する現地調査を継続して行い,近年における同干潟の物理的環境特性および変遷状況を 明らかにする.

 多様性のある干潟生態系を保全するためには,食物連鎖の基礎生産を支える栄養塩に関 する定量的な評価が必要である.干潟に生息する底生動物や藻類等に必要な栄養塩は,陸 域から沿岸域へ淡水が流入することで供給される.陸域から流入する河川水に加え,地下 水も干潟の栄養塩供給を支える重要な因子である.そこで第 4 章では,重富干潟の淡水量 流入量を,GIS を用いてマクロ的に求め,淡水流入機構及び栄養塩供給機構としての地下 水の重要性について考察する

 第 5 章では,2 章から 4 章で得られた主要な結論をまとめて,本博士論文の結論とした.

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