海岸・渚・海辺の環境保全に関わる西隆一郎研究室の紹介 -海を守る、人を護る、自然環境を次世代に残す研究-
Coastal Engineering and Science - Protect Seashore, Preserve the Nature, Assist Safe Utilization (Prof. Dr. Ryuichiro Nishi )

教員

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西 隆一郎 (Dr.Ryuichiro Nishi)

鹿児島大学水産学部教授 水産生物・海洋学分野主任(学長補佐)

電話番号: 099-286-4101  E-mail: nishi24@fish.kagoshima-u.ac.jp
(@は大文字にしています)

 

<専門>

<賞>

  • 2007年 水路技術奨励賞(財団法人水路協会)「沿岸域の安全利用に関する基礎的研究」
  •  第十管区海上保安本部本部長表彰 「離岸流に関する研究」

 <プロフィール>

これまでの研究内容;
 亜寒帯から亜熱帯に位置する国土の約7割が森林地帯で、国土中央部の山脈等を源流域とする河川が陸域の栄養塩を沿岸域に供給し、かつ、黒潮や親潮および流氷等が我が国の約3万5千kmの沿岸域に栄養塩を供給・輸送することで、日本には多様性に富む水圏域環境が存在しそこから自然の恵みを得ています。一方、ユーラシアプレ-ト東端の中緯度地方に位置するために、洪水、豪雪、台風、地震、津波等の自然災害が頻繁に起き、自然災害リスクが高い国でもあるので、自然環境の保全、自然災害に対する防災・減災活動、および、住民利用の保証が統合化された21世紀型の国土保全が必要との基本認識を持ち研究を行ってきました。また、高等教育機関所属の研究者としては、次世代を担う学生と若手技術者の専門教育に加えて、市民の啓発教育も重要と考えて、研究成果を広く社会にフィ-ドバックできる実践的な研究も重要視してきました。
このような認識の下に、海岸保全および漂砂に関する研究を工学部海洋土木開発工学科在職時に行いました。研究初期は、物理現象の理解と解明のために平面波浪水槽や二次元水路を使用して、海浜変形や海浜流、および、砂の移動(漂砂)に関する室内実験、現地調査、数値シミュレ-ションなどの基礎的な研究を行っていました。その後、得られた知見を基に、実海岸の災害復旧や長期的な海岸保全に関する応用的な研究を、鹿児島県だけでなく、北は北海道の野付崎海岸、南は沖縄県宮古島前浜海岸を含めた全国各地の海岸で行ってきました。そして、宮崎県、鹿児島県、北海道では海岸保全に関する委員会委員としても、海岸保全に関わってきました。さらに、高潮や台風の高波に対する災害対策上最も有効な保全構造物は自然の砂丘-砂浜系であると考え、砂丘-砂浜地形の侵食に関する研究を、米国陸軍海岸水理研究所およびスウェーデンの研究者と共同で行いました。また、高潮および津波による砂丘浸食の調査も1990年代初期に行いました。 
 そして、2001年より2007年まで、上記研究で培った地形、波浪、流れの基礎知識の応用として、沿岸域での水難事故(海浜事故)予防を目的とした研究を海上保安庁と共同で、北はオホ-ツク海沿岸の北海道サロマ湖から南は沖縄県石垣島や波照間島のサンゴ礁性海岸を含む全国各地の沿岸域で行いました。この研究は、調査や研究だけでなく、救難関係者や一般市民を対象とした啓発教育も含んでおり、小樽、塩釜、銚子、鳥取、名古屋、神戸、広島、北九州、鹿児島、名瀬、南種子、那覇、石垣などの地域で海域の安全利用に関するセミナ―等も行いました。
 2007年度から水産学部の海洋環境学関連講座で、鹿児島沿岸域の水質や底質に関する研究、ウミガメの生態に関する研究、環境アセスメントに関連する研究を行っています。また、博士課程の学生の研究テ-マとして、サンゴ礁海域の環境保全、空中写真測量の応用、リモ-トセンシングおよび可視化の研究、インドネシアの海岸保全の研究、栄養塩と沿岸域生態系の研究、沿岸域の水圏GISの研究、環境モニタリング手法・技術の開発などを行っています。そして、2011年の東日本大震災以降は、震災復興の研究支援として、福島県松川浦の環境変化と水産業復興、岩手県沿岸域の環境変化と水産業復興に関する研究を、それぞれ、福島県水産試験場と岩手県水産技術センタ―と共同で行っています。また、津波による海岸侵食に関する研究も行っています。
 上記研究以外に、高等教育の企画・運営に関する研究、海域での海砂採取の影響に関する研究、発電所冷却水取水の研究、ガス管埋設土の有効利用の研究など、現地や現場で実際に生じている問題の具体的な解決を求められる研究に携わってきました。 
 当面は、沿岸域の(i)保全、(ii)環境(生態系)、(iii)安全利用を行いながら、次世代の技術者や研究者を育てるつもりです。

 

  2013年度 外部委員・理事等

  • 第21回全国環境自治体会議ひおき会議大会実行委員長
  • 国史跡「広田遺跡」史跡整備検討委員
  • 特別天然記念物「リュウキュウコウガイ(メヒルギ)」自生地保全委員会委員
  • 宮崎海岸侵食対策検討委員会委員
  • 宮崎海岸侵食対策検討委員会同技術分科会
  • 宮崎海岸侵食対策検討委員会同効果検証分科会委員
  • NPO法人屋久島ウミガメ館副代表理事
  • NPO法人鹿児島渚を愛する会理事
  • 水産庁航路埋没対策業務有識者
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